普段はお姉さまに関して割と冷めている志摩子さんですが、やっぱりこの人の妹なんだなーと。
なんか由乃さん、新生以降は怒ってばっかりのような気がします。いえ、それが由乃さんなんですけどね。
幼女祥子さま萌え〜。というか実際にいたら、それはもう「可愛くないガキ」なんでしょうけど。しっかり手を振ってくれてるのが祥子さまらしいというか。
今回の主役、というか「祥子さまの妹ではない」もうひとりの祐巳さんかも知れません。実際、「鵜沢美冬」は「福沢祐巳」のアナグラムをベースにした名前ですし。
友人の知人(つまり赤の他人)の分析によれば、この話(というか美冬さんの存在)は、シンデレラストーリを基本にしている「マリみて」において、唯一「一般読者」の視点を描くことで、読者の「現実」を容赦なく提示したということなんですが…。要するに、身の程を知ってつつましく生きていればそれなりの余慶に与れるかもね、という。
それは穿ちすぎとは思いますが、「普通の生徒だった」祐巳さんと「普通の生徒であり続ける」美冬さんの対比において、想定読者が感情移入しやすいのは、実は祐巳さんではなく美冬さんの方なのではないか、という意見には賛成できます。
美冬さんという、読者を客体化した存在を出すことで、ロマンスが一気に厳然とした現実へと引き戻されているという意味で、このエピソードは「マリみて」の中では極めて異色なものと言えるかも知れません。
珍しく呆然とする蓉子さま。願いが叶ってよかったですね。