ハリスおばさん           2003/03/29

4月に春の統一地方選挙がある。
神奈川県知事にかの有名な田島陽子氏が立候補するとか。
氏がはじめて国会で質問に立った時の様子は、慣れぬ事とはいえまごまご
もごもごと日ごろの雄弁さが発揮できなかった。

古本屋さんで見つけた、ガリコの「ハリスおばさん国会へ行く」のハリスおばさんの事が思い出された。
通い女中のハリスおばさんはひょんなことから、「貴女も私も楽しくなければ・・」
というスローガンを掲げて国会議員に立候補する。心優しい仲間達に支えられて
見事当選する。が、おばさんは国会議員の仕事を全く知らなかった事に呆然とする。仲間はおばさんが国会で演説をしてくれるのを今か今かと期待するし。

全くの素人で無知なおばさんは他の議員から白い目で見られるし、自分が当選したために、まじめに政治を学び国の為に尽くそうとする人を落選させてしまったと後悔もする。悩んだ挙句議長にようやく面会して相談する。

イギリスでは自ら国会議員を辞めることは出来ないそうだ。ただ抜け道があるという。それは「王室の庭園の管理人」になる(だったと思うが)事だった。おばさんはこの手を使う事にした。議長は粋な計らいで国会の審議の終わるほんの少しの時間をさいておばさんに念願の演説をさせてくれた。

なぜか私は田島女子をハリスおばさんに重ねて見てしまい、活躍する場所が違うのではと思ったが、彼女のホームページを覗いて見たら、きちんと議員としての
活動をしているようで、全くの私の勝手な杞憂である事がわかった。

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