巨石好きならご存じの方も多いだろう。ピーター・ウィアー、オーストラリア時代の秀作「ピクニック at ハンギングロック」(1975)。1900年2月14日、セント・ヴァレンタイン・デイにオーストラリアで実際(?)に起こった女生徒失踪事件の映画化である。
ピクニックに出かけた名門女子学園の生徒たち数名と女教師が、奇岩が林立する標高約150mの岩山ハンギングロックで忽然と姿を消してしまう。
アボリジニの聖地で起こったなんとも不思議な神隠しの物語は、教師マクロウが、岩山に向かう馬車の中で語るミステリアスな台詞から始まる。