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◎12/28(火)晴天
今年もあと数日となりました。
年が暮れ、新しい年となるのは自然のサイクルですから、
ほかの月末となんら変わりなく、改まることはないと思うのですが。
(年賀状は今日書いています……)
なにかと急き立てられるような気ぜわしさを感じる今日此の頃。
ちょっと苦手な時節です。
◎
今年の更新もこれが最後になります。
良いお年をお迎えください。来年は5日(水曜日)から営業します。
◆『邂逅の森』熊谷達也 文春文庫 を読む
マタギの物語。マタギとは東北地方の山間に住む猟師。その集団のこと。
以前、桜取材の折に、山形県小国町の飯豊温泉「川入荘」に泊まったことがある。
小国町は熊祭りの里として知られるところ。(毎年5月には「小玉川熊祭り」が行われる)
この地に熊狩りの方法を伝えたのが、
本作品に登場する秋田県北秋田市の阿仁マタギだといわれている。
大作だが、ストーリーはシンプルで一気に読み進める。
雪深い山中で繰り広げられる人と獣の攻防は、息詰まる緊迫感があっておもしろいが、
後半の人情話なると、本作は直木賞とともに山本周五郎賞も受賞しているので、
つい山本周五郎の文体と較べてしまい、やはり周五郎はすごいなあ〜、と
横道にそれた感想をもってしまう。このあたりが難点か。
◆『古代の日本と渡来文化』荒竹清光 明石書店 を読む。
第一部が「古代東国と渡来人」で、関東地方の朝鮮渡来人の足跡についての研究。
第二部が「古代日本の神仙思想と渡来人」で、朱の呪術と神仙思想、古代再生の呪術 など。
大和中心史観を見直す希少な一冊。
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◎12/23(祝)晴天
◆『国銅(下)』帚木蓬生 新潮文庫 を読む
物語は極めてシンプルである。
長門の銅山(現在の山口県美祢市)で働く謹厳実直な若者・国人は、
大仏建立の人足に徴用され、15人の仲間と共に奈良の都へと送り出される。
都にあること5年、大仏開眼供養(752年)を経て、やっと課役から解放され
故郷に帰りつくまでの過酷な日々が淡々と描かれており、一種の成長小説ともいえる。
考証も周到で、銅の生成法や大仏鋳造に関わる作業も事細かに記されており、
単調なストーリーにもかかわらず、飽きることはない。
良質の歴史小説と思うが、あえてケチをつければ、教条的な匂いが強すぎること。
中高生向けでないかと、途中でシラケてしまう部分もあって、
このあたりにイマイチの物足りなさが残る。
◎
DVDで『ノーカントリー』(2007/監督:ジョエル&イーサン・コーエン)を観る。
「ファーゴ」のコーエン兄弟が映画化した衝撃のバイオレンス・ムービー。
原作はピューリッツァー賞作家・コーマック・マッカーシーの『血と暴力の国』。
冷血非情な殺人者シガーにジョシュ・ブローリン、
シガーに追われるベトナム帰還兵モスにハビエル・バルデム、
モスを助けようと二人の行方を追う老保安官にトミー・リー・ジョーンズ。
全編に漂う独特の緊迫感。
家畜用スタンガンを手にした律儀な殺し屋シガーの冷徹さがなんとも恐い。
個性派俳優たちの渾身の演技もすごいが、コーエン兄弟の演出も見事の一言につきる。
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◎12/19(日)晴天
◆『二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?』猪瀬直樹 文春文庫 を読む
◆『国銅(上)』帚木蓬生 新潮文庫 を読む
奈良の大仏造りを銅を掘り出す人足の側から描く天平のロマン。
◎
7月に読了した『日本人の正体 大王たちのまほろば』(林順治著)の編集者N氏が、
石渡信一郎、林順治両氏の古代史学を押し広める応援ブログサイト
『新・古代史「倭韓交差王朝説」を考える』 を開設されたのでここにご報告する。
N氏はこの夏、軽井沢に転居されたので会う機会もめっきり減った。
ブログを通じて氏の様子が知れるのはよろこばしいこと。
◎
年賀状。今年から10年続けた「桜シリーズ」から「巨石シリーズ」に切り替える。 インクジェットプリンター故障。20日、修理より帰ってくる。
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◎12/12(日)晴天
◆『李歐』高村 薫 講談社文庫 を読む
友人Y氏のオススメ。
最後まで李歐のキャラクターがつかめず物語りに入り込めない。
銃に関する詳細な描写など、末節に作者の十分な筆力は認めるが、
同時にその筆力に空虚な閉塞感を感じてしまう。
結局、肌合が異なるということか?
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◎12/04(土)晴天
◆『エッセイで楽しむ 日本の歴史〈上〉』文春文庫 を読む
「日本のあけぼの」から「戦国前夜」の時代まで、日本の歴史に携わる
様々なジャンルの学者・作家たち99名が繰り広げる一大歴史エッセイ集。
下巻も入れると執筆陣は199名というから、なんとも壮大な編集企画である。
上巻はおよそ600ページで、一つのエッセイは約6ページ。
時代順に構成されているが、どこからでも手軽に読めて楽しるのがいい。
◎
今週月曜日(11月29日)に発売された週刊誌「女性自身」に
巨石巡礼の「入内の石神様」の写真が掲載されている。
電話をいただいた時は、女性誌と巨石の意外な取り合わせに首をかしげたが、
東北新幹線全線開通に便乗して、青森県内のパワースポットを紹介する珍企画であるらしい。
軽いノリで「石神様」を訪ねても、決して運気が上がるとは思えないのだが……。
「聖地」イコール「墓地」であることが多い。
忘れられた石の存在に興味をもってくれるのはうれしいが、
鈍感なパワースポットブームは危なっかしくもある。
◎
先週、地デジ対応でテレビが大きくなった。さっそくレンタルDVDで映画鑑賞。
『あの日、欲望の大地で』(2008 /監督:ギジェルモ・アリアガ)
『イースタン・プロミス』(2007 /監督:デヴィッド・クローネンバーグ)の2本を観る。
ギジェルモ・アリアガは、『アモーレス・ペロス』『21グラム』『バベル』 (3作ともアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)と、 缶コーヒーのCMでお馴染みの(宇宙人)トミー・リー・ジョーンズが監督・主演した
『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』 (2005)の名脚本家。
『あの日、欲望の大地で』は、ギジェルモ・アリアガの脚本に、
『モンスター』でアカデミー主演女優賞を獲得したシャーリーズ・セロンと
『L.A.コンフィデンシャル』(原作:ジェイムズ・エルロイ)で助演女優賞を受賞した
キム・ベイシンガーを主演に迎え、自らメガホンを取った記念すべき監督デビュー作。
イニャリトゥ監督のハデさはないが、
3世代にわたる女性たちの愛憎の物語の底深さは、ただただ、ため息もの。
『イースタン・プロミス』は、前作の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』でも
コンビを組んだ名優ヴィゴ・モーテンセンと 『21グラム』のナオミ・ワッツが主演する
戦慄のバイオレンス・サスペンス。サウナでの全裸アクションは圧巻。
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◎11/28(日)晴天
◆『旅する巨人─宮本常一と渋沢敬三』佐野眞一 文春文庫 を読む
日本列島をくまなく歩き、柳田國男以来最大の業績をあげた民俗学者・宮本常一と
彼の師でもありパトロンとして宮本を支え続けた渋沢敬三の生涯を描いた評伝。
二人を敬愛してやまぬ著者の思いが行間の至る所から立ち昇ってくる。
通常の評伝としては、語り手の恣意的な解釈としてほめられたことではないのだろう。
と思いつつも、こちらも宮本・渋沢の魅力にすっかりとりつかれている。
ここは素直に著者の筆力に脱帽する。
柳田をはじめとして、折口信夫、岡正雄、今西錦司、江上波夫、梅棹忠夫、網野善彦、
伊谷純一郎、谷川健一などなど、錚々たる碩学たちのつながりにも興味をそそられる。
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◎11/21(日)曇り
◆『聖域』篠田節子 講談社文庫 を読む
◆『弥勒』篠田節子 講談社文庫 を読む
先週読んだ『ゴサインタン 神の座』ですっかりファンになり、
篠田氏の宗教もの三部作といわれる『聖域』『弥勒』を一気に読んでみた。
『ゴサインタン』でも感心したが、文章のうまさ、プロットの巧みさは脱帽もので、
2冊合わせると1000ページを越える大作だが、まったく厭きさせることがない。
私的には、東北が舞台ということで『聖域』の方が面白かった。
パスキムという架空の国を舞台にした『弥勒』は
リアリティのある緊迫感にみちた話に感じられるが、しいて難をいえば、
ドグマについて饒舌になり過ぎ、人物の魅力がかけたように思えるところ。
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◎11/14(日)曇り
11月15日は、父の12回目の命日。そういえば、父も清張ファンだった。
◆『証明』松本清張 文春文庫 を再読
あれっ、これ読んだことあるぞ……
どうやらまたダブッて買ってしまった。
いつごろ読んだものかと、「日々是好日」をめくってみると、
ちょうど一年前の15日に読了している。
わずか一年でのこの健忘ぶりに、ちょっとショック。
◆『ゴサインタン 神の座』篠田節子 文春文庫 を読む
清張『証明』にも、「密宗律仙教」というインチキ教祖を主人公にした中編小説があるが、
こちらは、日本の農家に嫁いだネパール人妻が「生き神様」に変貌するという話。
プロットも巧みで、文章も簡潔でありみごと。
今年最も感銘を受けた一冊になるかもしれない傑作。
◆『世界一周恐怖航海記』車谷長吉 文春文庫 を読む
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◎11/7(日)立冬 晴れ
白熱の日本シリーズ。連日の重苦しい展開、見ている方も疲れてしまう。
◆『キラー・オン・ザ・ロード』ジェイムズ・エルロイ 扶桑社ミステリー文庫 を読む
久方ぶりにガツンとくるミステリーを読んだ思い。
自分が生きるために何十人もの人間を殺していく連続殺人鬼の回想録。
この一人称の語り手に、鬼才エルロイの実体験が影となって重層している。
ある種、レクイエムともいえる趣をもった異色作。
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◎10/31(日)曇り
27日に「木枯らし一号」の発表あり。各地でこの秋一番の冷え込みを記録。
◆『古い骨』アーロン エルキンズ ハヤカワ・ミステリ文庫 を読む
◆『洞窟の骨』アーロン エルキンズ ハヤカワ・ミステリ文庫 を読む
法医学ミステリー“スケルトン探偵”シリーズ
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◎10/24(日)曇り
◆『澁澤龍彦との日々』澁澤龍子 白水Uブックス を読む
澁澤龍彦が亡くなってすでに23年になる。私のもっとも偏愛した作家であり、
遺作『高丘親王航海記』は、これが最後と思うと読了するのがもったいなく、
一気に読むのを必死にこらえたことを思い出す。
澁澤亡き後、文学への熱は一挙に冷めて、現在に至る。
◆『神さまと神社─日本人なら知っておきたい八百万の世界』
井上宏生 祥伝社新書 を読む
可もなく不可もない。読みやすくまとめられた神社入門の好著。
「田園りぶらりあ」で『神道』ウィリアム・G.アストン:著, 安田一郎:訳 青土社を 購入
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◎10/17(日)晴れ
土曜日早朝に出発し、紅葉のピーク、錦に染まる谷川岳に向かう。
群馬・新潟の県境に位置する土合口駅から谷川岳ロープウェーで天神平へ、
ここから尾根づたいを歩き山頂へと向かう。
今日は、一ノ倉沢岩壁トレッキングコースを周遊。
◆『波の塔〈上〉』松本清張 文春文庫 を再読
◆『波の塔〈下〉』松本清張 文春文庫 を再読
青木ヶ原樹海を一躍有名にした異色の長編恋愛ミステリー。
キングの『トミーノッカーズ〈下〉』を追い越して、先に読み終えてしまった。
作品として世に出、すでに半世紀になるが、今、改めて読み直しても、
まったく時代に色褪せるところがないのに驚いてしまう。
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◎10/10(日)晴れ
◆『北壁の死闘』ボブ・ラングレー 創元推理文庫 を読む
超一級の山岳冒険小説。
◆『日本人の「死」はどこにいったのか』山折哲雄×島田裕巳 朝日新書 を読む。
凡庸な対談本。対談ならではの面白さは見られない。
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◎10/3(日)晴れ
「田園りぶらりあ」で『日本伝奇伝説大事典』角川書店 を購入
定価は9,400円だが、新刊同様の美本でなんと3,800円!
格安の出物を見つけた気分で、迷わずに購入した。
私の読書生活は「田園りぶらりあ」に支えられている。
散歩がてらに寄れる、良質かつ良心的な古書店の存在は、
出不精の私にはどれほどありがたく重宝していることか。
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◎9/26(日)晴れ
◆『トミーノッカーズ〈上〉』スティーブン・キング 文春文庫 を読む
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◎9/19(日)晴れ
◆『奈良・大和の古代遺跡を掘る』前園実知雄 学生社 を読む
『古事記』の編者・太安萬侶(おおのやすまろ)の墓や吉野宮跡、
雄略天皇の朝倉宮跡とされる脇本遺跡、
そして1985年、豪華な馬具の出現で話題をよんだ藤ノ木古墳など、
(今年7月、藤ノ木古墳出土の国宝の馬具が、橿原考古学研究所から
九州国立博物館の輸送中に破損したというニュースが記憶に新しい)
注目すべき遺跡にたずさわった調査担当者が明かす発掘秘話。
◆『山の精神史─柳田国男の発生─』赤坂憲雄 小学館ライブラリー を読む
著者の果敢な読みに圧倒される。
「柳田という人は、たしかに山の力や畏怖について語り、山人(やまびと)や
山の民にたいする熱い関心を表明しつづけ、『山の人生』なるロマンの書を残した。
が、それにもかかわらず、柳田は結局、みずからの生きてある
此岸に転がっている山の人生には、ついに触れることができなかったのではないか。
柳田の『山の人生』には、山の人生がひとかけらも映し出されていない、
と言い換えてもよい。……」(あとがきより)
柳田の<山人>論を通して、柳田の思想的ゆらぎがまざまざと描き出される。
『遠野物語』『後狩詞記』から『山の人生』に至る柳田国男の思想の軌跡を辿る旅。
◆『おこう紅絵暦』高橋克彦 文春文庫 を読む
人物表現が少々散漫。もの足りない。
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◎9/12(日)晴れ
◆『環境考古学への招待 発掘からわかる食・トイレ・戦争』松井 章 岩波新書 を読む
◆『後日の話』河野多惠子 文春文庫 を読む
舞台は17世紀イタリア、トスカーナの小都市。
つまらぬ諍いから殺人犯となったジャコモは、
斬首刑の直前、面会に来た若妻エレナの鼻を食いちぎってしまう。
久しぶりに読む河野作品だが、初期のものとは少々趣が異なる。
平凡な日常に潜む惨劇への嗜好という点は同じなのだが、
奇譚としての童話スタイルが重視されたためだろうか、
グロテスクな「異常性」の度合いは拡散され、全体に平板な印象を受ける。
物語の完成度は高いのだが、今ひとつ盛り上がるところがない。
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◎9/5(日)晴れ
◆『古墳とヤマト政権 古代国家はいかに形成されたか』白石太一郎 文春新書 を読む
◆『心臓が危ない』長山雅俊 祥伝社新書 を読む
グルメ本と健康本、この類いにまったく関心はないのだが、
本書の著者・長山先生は、榊原記念病院での私の担当医であり、
おつきあいのつもりで、読んでみることに。
プロフィールには「日本を代表する心臓専門医として日々、臨床の現場で患者に接している」
とあるが、患者として接していただいている私に、そんなご大層な印象はない。
気さくで物柔らかな先生であり、本書にもそのスローな人柄が現れているように思う。
平易な文章にわかりやすく解説しようという誠意が伝わってくる。
ちなみに、私の心臓病は狭心症で、毎日5錠の薬を飲んでいる。
私は余程のことでない限り、医者に行かない、薬も飲まないという、
生来の不養生だが、この薬だけは、悲しいかな手放すことができない。
冠状動脈や末梢の血管を拡げる薬が3種と、血液をサラサラにする薬、
血液中のコレステロール量を減らす薬である。
薬を飲んでいればまったく生活に支障なく、運動も問題ないのだが、
休日などでつい飲み忘れてしまうと、しばしば胸の痛みに襲われる。
薬の効果、恐るべしである。
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◎8/29(日)晴れ
◆『日本古典文学 幻想コレクション2 伝綺』須永朝彦(編訳) 国書刊行会 を読む
御伽草子・王朝物語・歌舞伎・謡曲・狂言等から選ばれた 虚構性の濃厚な物語小説戯曲の饗宴。(帯文より)
◆『冥途ー内田百けん集成〈3〉』 ちくま文庫 を再読
何度読んでも、そのつど凄いと唸ってしまう。 珠玉という点では漱石の『夢十夜』に劣るが、型破りの面白さではこちらに軍配を上げる。
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◎8/22(日)晴れ
◆『天狗風 霊験お初捕物控(二)』宮部みゆき 講談社文庫 を読む
『震える岩』につづく霊験お初捕物控の第2弾。
神隠しにあった娘を救うため、オカルト娘お初と言葉を解する猫が協力して魔物と対決する
荒唐無稽のストーリー。他愛もないと思いつつ、
次々と繰り出される周到な仕掛けと語り口のうまさに感服。
◆『荊の城(下)』サラ・ウォーターズ 創元推理文庫 を読む
『半身』で、一躍イギリス文壇の注目の的とサラ・ウォーターズの邦訳2作目。
19世紀半ば、霊験お初と同年代の娘スウとモードの数奇な運命を描いたもの。
登場人物も少なく、テンポもいいので上下巻800ページもそれほど苦にならない。
ミステリーの枠を超えた、なにより女性のための小説である。
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◎8/15(日)晴れ
12(木)13(金)は夏期休暇。レンタルDVDで映画鑑賞。
ミッキー・ロークの『レスラー』(2008 /監督:ダーレン・アロノフスキー)
『インビクタス/負けざる者たち』(2009 /監督:クリント・イーストウッド)
◆『日本古典文学 幻想コレクション3 怪談』須永朝彦(編訳) 国書刊行会 を読む。
「伽婢子」「諸国百物語」「怪談登志男」「一夜船」等から選り抜かれた、
徳川時代の夢幻妖美な怪談の精粋。(帯文より)
◆『葬制の起源』大林太良 中公文庫 を読む。
以前から探していた一冊「田園りぶらりあ」でゲット!
◆『荊の城(上)』サラ・ウォーターズ 創元推理文庫 を読む。
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◎8/7(土)晴れ
◆『私の東京物語』吉行淳之介 文春文庫 を読む。
◆『ロンドンの味』吉田健一 講談社文芸文庫 を読む。
◆『仮面の女と愛の輪廻』虫明亜呂無 清流出版 を読む。
むしあけあろむ。具眼のコラムニストとして名前は知っていたが、
まとまったものを読んだのはこれが始めて。
あらためて香気漂う文章と透徹した美意識に感嘆する。
悲劇のマラソンランナー円谷幸吉を描いた「朽ちぬ冠」は圧巻。
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◎7/31(土)晴れ
◆『日本古典文学 幻想コレクション1 奇談』須永朝彦(編訳) 国書刊行会 を読む
古代より幕末にいたる説話集・歴史物語・軍記・随筆のなかから選りすぐられた
〈志怪〉127篇を集大成。(帯文より)
29日(木)、新宿武蔵野館のレイトショーで『BIRD★SHT バード・シット』を観る
2006年、『今宵、フィッツジェラルド劇場で』を遺作にこの世を去った
ロバート・アルトマン監督1970年の作品である。
70年はアルトマンの『M★A★S★H マッシュ』がカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、
世界的な注目を浴びた年だが、こちらの『BIRD★SHT』はどういうわけか
ほとんど話題になることなく、DVDも発売されていない。
長らく幻の名作といわれながら40年の歳月を経ての再上映である。
ストーリーは単純で、アストロドーム(天蓋付き野球場)の地下シェルターに住む少年が、
ダヴィンチの飛行羽根を模した人工翼を開発し、空を飛ぶという話し。
前半は『M★A★S★H』に劣らぬドタバタコメディの逸脱ぶりに笑っているが、
やがて物語は、圧倒的に豊かな余韻を残す悲劇の舞台へと誘っていく。
少年を守護する背中に羽根痕のある美人天使は、『今宵、フィッツジェラルド劇場で』に登場する
白いトレンチコートの女(ヴァージニア・マドセン)のイメージの原型としてみることができる。
世界三大映画祭(カンヌ、ベルリン、ヴェネツィア)の最高賞を制覇した
巨匠アルトマンの軌跡を知るためには必見の映画。
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◎7/25(日)晴れ
◆『超音速漂流』N・デミル/T・ブロック 文春文庫 を読む
◆『正雪記』山本周五郎 新潮文庫 を読む
2冊合わせると1200ページ超。よほど暇人と思われそうですね。
連日の猛暑。いつもは渋谷から事務所までの1.7キロを歩いているが、
先週はこの暑さに閉口し、往きは電車を使用した。うだるような暑さはいつまで続くのやら。
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◎7/19(祝)晴れ
◆『王陵の考古学』都出 比呂志 岩波新書 を読む
◆『役行者と修験道』久保田展弘 ウェッジ選書 を読む
◆『女彫刻家』ミネット・ウォルターズ
創元推理文庫 を読む
ミネット・ウォルターズ『氷の家』に続く第2作目。
一気に読まされるホラー・スリラーの傑作。前作よりプロットが単純で読みやすい。
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◎7/11(日)曇り/雨
◆『氷の家』ミネット・ウォルターズ
創元推理文庫 を読む。
心理小説ともいえる人物描写が秀逸。もう一冊読んでみたい。
◆『火車』宮部みゆき 新潮文庫 を読む
趣を変えて「和」のミステリーを。
文章が巧いので、とどこおることなく一気に読まされてしまう。
清張を師と仰ぐというだけに抒情性に通底するものが感じられる。
◆『日本人の正体 大王たちのまほろば』林 順治
三五館 を読む
元祖・聖徳太子不在説の石渡信一郎の古代史理論を解題する一冊。
この本の編集協力に携わった友人N氏からいただいた。
著者の林氏は、石渡氏の著作のほとんどを担当された編集者で、N氏の先輩にあたる。
石渡説は今年1月10日の本ダイアリーで簡単に紹介しているが、
石渡氏の本を未読の人にも分かるように、実にていねいに解説されている。
石渡説はいうに及ばす古代史入門書としても面白く読むことができる。
夕刻、参院選投票に。27:30〜 W杯決勝「スペインvsオランダ」
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◎6/27(日)曇り
◆『愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える』マンシェット
光文社文庫 を読む
翻訳は中条省平。スリリング且つ生々しい 文体が小気味いい。
あくまでクールなフランス産ハードボイルドの傑作です。
◆『死者の書』ジョナサン・キャロル 創元推理文庫 を読む
ごく普通の田舎町で、淡々と進行する怪異の数々。
「犬の寝言」も興ざめさせないモダン・ホラーは稀有といえる。
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◎6/20(日)晴れ
◆『震える岩 霊験お初捕物控』宮部みゆき 講談社文庫 を読む
◆『石に刻まれた時間』ロバート・ゴダード 創元推理文庫 を読む
◆『岡本綺堂 怪談選集』岡本綺堂 小学館文庫 を読む
いずれ劣らぬ稀代のストーリーテラーたち。
三者三様のオカルト・スリラーを満喫。
W杯も忘れてしまうほど。読み始めたら止まらなくなった。
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◎6/13(日)曇り
◆『倉橋由美子の怪奇掌編』倉橋由美子 新潮文庫 を読む
かつて倉橋由美子の小説に脱帽し、読み耽った時代があった。
数十年ぶりに読んでみたが、読後の満足度にいささかも変わるところがない。
◆『リオノーラの肖像』ロバート・ゴダード 文春文庫 を読む
倉橋由美子の『偏愛文学館』(懇談社文庫)に紹介されており、読んでみたくなった。
第一次世界大戦で戦死したとされるリオノーラの父ハロウズと
自身の出生の謎を追う複雑怪奇なミステリー・ロマン。
600ページにわたる長編だが、プロットは重厚壮大、
ミステリー小説の枠をはるかに超えており、まったく飽きさせない。
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◎6/05(土)晴れ
◆『まともバカ? 目は脳の出店』養老孟司 だいわ文庫 を読む
本のストックがなくなり、積ん読本の中から引っ張りだす。
相変わらずの養老節だが、意外やおもしろく読めた。
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◎5/29(土)曇り/雨
編集者のN氏を誘い、諏訪湖博物館・赤彦記念館で開催されている
「縄文の夜神楽」滋澤雅人 写真展に出かける。
滋澤氏は、縄文土器、土偶が秘める火焔のごとき情念を、
絶妙のライティングで浮かび上がらせ写しとる気鋭の写真家である。
私とは「巨石巡礼」が縁となって知り合いになった。
特設会場に展示されている作品は、大型プリント(全倍)8点を含む計28点。
ここに来る途中、中央高速道路・釈迦堂パーキングエリア内にある釈迦堂遺跡博物館に寄って
滋澤氏が撮影された実物の水煙文土器を見てきたが、
実物の土器と印画紙に定着された土器からうける心象は、
リアリズムという次元で徹底的に異なっている。
滋澤氏が縄文人の情念を表現するために、
細心の注意をはらって撮影を遂行する完全主義の仕事ぶりを察することができた。
(写真展は6月20日まで開催)
◆『遠野物語へようこそ』三浦佑之・赤坂憲雄 ちくまプリマー新書 を読む。
柳田國男の『遠野物語』が誕生して今年で100周年になるという。
100年を経ても、いまだに書店に並んでいるのだからすごい。
これから読んでみようと思われる方には格好のガイドブックになる。
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◎5/23(日)雨
◆『金・銀・銅の日本史』村上隆 岩波新書 を読む
著者は発掘調査によって出土した考古遺物などの文化財を最新の分析手法で解析する
「歴史材料科学」のスペシャリストである。
弥生時代、渡来人によってもたらされた金属をめぐる技術が、日本に浸透し
発展していく歴史的変遷を分かりやすく解説している。
理系の歴史読み物としては出色の一冊。
◆『人類と建築の歴史』藤森照信 ちくまプリマー新書 を読む
先週読んだ『縄文 謎の扉を開く』から、
もう少し藤森氏の著作を読んでみたく探してみると、ぴったりの本が見つかった。
遺跡で見かける復元住居の謎から神社建築の誕生とスタイルの確立など、
書名どおりの人類史と建築史を包括したユニークな歴史書である。
◆『神と自然の景観論 信仰環境を読む』野本寛一 講談社学術文庫 を読む
『熊野山海民俗考』(人文書院)ですっかりファンになった。
この人ほど私の琴線にふれる民俗学者はいない。
野本氏の注目する「景観」とは、
岬・浜・洞窟・淵・滝・池・山・峠・立神・巨樹・巨石などの「自然地形」の景観のみであり、
神社社殿などの歴史的建造物は一切含まれていない。
いにしえの日本人が魂のやすらぎを感じ、そこに神を見出した「聖なる場」を丹念に訪ね歩き、
我が身をもって体感し「聖地」の条件を探っていく。
「神々の座す風景すなわち聖地は、この国の先人たちが自らと末裔のために選んだ最大の遺産である」
と語る氏の「信仰環境論」は、今日の環境問題にも大いに資するところとなるだろう。
「巨石巡礼」もこの先達のもとにあるといえる。
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◎5/15(土)晴れ
◆『縄文 謎の扉を開く』縄文文化輝く会 冨山房インターナショナル を読む。
縄文文化輝く会が主催した「縄文文化講座」の内容をまとめたもの。講師は以下の14名。
桐原健 岩井宏實 吉田敦彦 渡辺誠 長沢宏昌 小林公明 岡田康博
杉山二郎 安蒜政雄 田中耕司 佐藤洋一郎 吉野裕子 藤森照信 養老孟司
考古学者だけでなく、各分野の識者が各人各様の縄文論が展開しており、卓見も多く見られる。
藤森照信の「縄文住居の謎」などはそのひとつ。この本ならではの収録といえる。
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◎5/9(日)晴れ
平凡社から3月に出た『松本清張◎黒の地図帖』に巨石巡礼の写真3点を使用して戴いた。
小さな写真だが、私の古代史好きのきっかけとなった小説『火の路』に関する写真であり、
清張ファンの私には殊更よろこばしい。
本書には『火の路』の他に小説編では『砂の器』など9作品が紹介されている。
その中での私の一押しは、悩むところだが『Dの複合』としておこう。
浦島伝説、羽衣伝説の地で遭遇する連続殺人事件。
旅情ミステリーの先鞭をつける傑作の一つとしてお薦めする。
◆『熊野物語』中上 紀 平凡社 を読む
熊野の伝承をベースに紡がれた17編の連作短編小説集。
日本神話から和泉式部、南方熊楠まで、熊野の伝承を題材に作者の感性が縦横に飛翔する。
珠玉の名品といえばオーバーだが、熊野にハマっている身には十分に楽しめる一冊。
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◎5/6(木)晴れ
遅ればせながら1日に出かけた新潟県阿賀町の 「黒岩夫婦桜」 をアップ。
すっかりサボり癖がついてしまいました。
最近読んだ本をまとめて記します。
◆『進化考古学の大冒険』松木武彦 新潮選書
◆『日本幻想小説傑作集2』阿刀田高=編 白水uブックス
◆『熊野の伝承と謎』下村巳六 批評社
◆『極楽まくらおとし図』深沢七郎 集英社
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◎4/17(土)晴れ
◆『日本映画史100年』四方田犬彦 集英社新書 を読む
日本人による最初の映画撮影は、1898年(明治31)小西写真館の浅野四郎にはじまるという。
100年余の日本映画史を新書のなかで、脇目をふらず駆け抜ける感覚。
真面目であるが、面白みに欠ける。
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◎4/12(月)雨
昨日出かけた岐阜県下呂市の 「苗代桜」 をアップ。
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◎3/26(金)晴れ
◆『神社霊場 ルーツをめぐる』武澤秀一 光文社新書 を読む。
タイトルで購入したが《ルーツ》という点では、今ひとつ食い足りない内容。
神社建築の様式に対する見解は、おもしろく拝読した。
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◎3/21(日)晴れ
◆『補陀落渡海記』井上靖短篇名作集 講談社文芸文庫 を読む
埼玉県北本市の「エドヒガンザクラ」が、昨日咲き始めた。昨年とほぼ同時期である。
今月に入り、やたらと忙しく徹夜の続く日々。
暇も困るが、この時節の忙しさも困ったもの。
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◎3/7(日)曇り
◆『神々の眠る「熊野」を歩く』植島啓司 写真・鈴木理策 集英社新書 を読む
◆『日本の聖地』(原初の宗教コスモロジー 熊野)久保田展弘 講談社学術文庫 を 再読
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◎3/3(水)晴れ
◆『熊野三山・七つの謎』高野 澄 祥伝社黄金文庫 を読む
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◎2/20(土)晴れ
◆『熊野詣 三山信仰と文化』五来重 講談社学術文庫 を再読
◆『熊野山海民俗考』野本寛一 人文書院 を読む。
このところ熊野本を読み漁っているが、その契機となったのが
昨年「田園りぶらりあ」で見つけたこの『熊野山海民俗考』。
熊野の山川、草木、そして石、岩にいたる古層の信仰にまで調査され、実によく歩かれている。
暇なときに「BOOK巡礼」で紹介したいと思うが、
野本氏の著作には
『石の民俗』『石と日本人』など、石に関する本もあるようなので、
こちらも探して読んでみたい。
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◎2/12(金)曇り
◆『熊野の謎と伝説』澤村経夫 工作舎 を再読?
発行当時(1981年)に購入して、一度は読んでいるはずなのだが、
悲しいかな、内容はまったく記憶に残っていない。
いまさら自分の記憶力の乏しさに驚きもしないが、
それでも、再読も初読と同じように面白く読むことができるのだから、
ボケも悪くはないのかも。
著者は熊野出身であり、前回読んだ『熊野 神と仏』と対照的な、
熊野の細部に至る民俗学的随筆集といえる好著。
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◎1/28(木)曇り
◆『熊野 神と仏』植島啓司 九鬼家隆 田中利典 原書房 を読む
宗教学者と熊野本宮大社の神職、吉野・金峯山寺(きんぷせんじ)の僧侶という
異色の顔合わせにそそられた。
話は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の意義が中心で、
明治の廃仏毀釈、修験道廃止から、西洋の一神教をまねた国家神道の弊害、
現代における「神と仏」の意味を問うもの。
熊野の細部にまで話は至っていないが、入門書としては格好の一冊。
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◎1/27(水)晴天
「竪破山の太刀割石」をアップ。
遅々とした歩みながら、やっと50タイトルに辿り着いた。
昨年末、「桜巨木伝」を取り上げたいとNHKから出演の依頼があった。
あまり人前に出せる顔ではないと思っているのでお断りしたのだが、
「桜巨木伝」10年の節目のエピソードとしては、ありがたいお話である。
「巨石巡礼」もとりあえず100タイトル、10年は続けるつもり。
週1回のペースで、ご笑覧あれ。
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◎1/24(日)晴天
◆『熊野路をゆく』神坂次郎 編集工房ミトラ を読む
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◎1/17(日)晴天
◆『天皇と日本の起源―「飛鳥の大王」の謎を解く』遠山美都男 講談社現代新書 を読む
630年から694年のおよそ60年間。
南北1.6キロ、東西0.8キロほどのわずかな空間「飛鳥」から、
「天皇」という君主号と「日本」という国号が生みだされていく。
諸説紛々の7世紀を、用意周到かつスマートに解説していく好著。
「田園りぶらりあ」で『日本民俗宗教論』桜井徳太郎 他4冊 購入
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◎1/13(水)晴天
長らく品切れだった 『石にやどるもの―甲斐の石神と石仏』中沢厚
(平凡社/初版発行は1988年12月)が昨年11月に復刊されましたね。
私はだいぶ前に、古書店「田園りぶらりあ」で1000円位で手に入れたのですが、
アマゾンなどでは結構いい値段がつけられていました。
「BOOK巡礼」で紹介している手前、今回の復刊は喜ばしいかぎりです。
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◎1/10(日)晴天
先日、DVDで ◆クリント・イーストウッド監督の『チェンジリング』(2008)を観る
1920年代、いわゆる禁酒法時代のロサンゼルス。
冒頭、空気感までも再現した美しい映像に見とれてしまい
ストーリーを追うのを忘れてしまうほど。
80歳を前にして、なお自身の最高傑作を塗り替えていくイーストウッドの創作意欲に恐れ入る。
銀幕で見逃したことが、ただただ口惜しい。
◆『薔薇への供物』中井英夫 河出文庫 を読む
◆『百済から渡来した応神天皇』石渡信一郎 三一書房 を読む
古代の日本国家を形成したのは、古墳時代に南朝鮮から大量渡来した人々であり、
前期古墳文化をもたらしたのが加羅系集団で、
5世紀末以降の古墳文化をもたらしたのが百済系集団である――という
「大和中心史観」の対極に位置する大胆な仮説を展開する。
江上波夫の騎馬民族征服王朝説に似ているが、
百済、新羅、高句麗の豪族が勝手に住民を率いて渡来したものではなく、
倭国と友好関係にあった国の政権と協力して、
国家的事業として計画的に大規模な集団渡来がおこなわれた。
というところは、江上説と大きく異なる。
以下は石渡説の一部。
●箸墓古墳の実年代は390年ごろで、被葬者は崇神天皇。崇神は350年代に倭国に渡来した
●大山古墳(仁徳陵)の被葬者は継体天皇で、継体天皇は応神天皇の実弟
●応神天皇は百済の蓋鹵王の弟昆支(こんき)で、崇神王朝の入り婿になるために
460年代ごろ倭国に渡来した
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◎1/5(火)晴天

「小岩井農場の一本桜」岩手県雫石町
謹賀新年。本日より営業。今年もよろしくお願いします。
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◎1/3(日)晴天
◆『古代史のいぶき』上田正昭 PHP研究書 を読む
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◎1/1(金)晴天
◆『おごそかな渇き』山本周五郎 新潮文庫 を読む
大晦日から正月にかけては、テレビを見ないで山本周五郎を堪能する。
これをおしゃれと思われるか、じじくさいと思われるか。
「紅梅月毛」で涙。動物ものには弱い。
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◎12/30(水)晴天
◆『三熊野詣』三島由紀夫 新潮社 を読む。
「三熊野詣」「月澹荘奇譚」「孔雀」「朝の純愛」の4編からなる短編集。
「三熊野詣」は折口信夫をモデルに民俗学の手法を諷した小説。
国文学の老博士が、人生の終わりかけに架空の初恋を捏造するという物語。
毛嫌いする民俗学(精神分析も嫌っていた)に痛棒をくらわすの意味だろうが、
読後にそれほどの悪意は感じられない。
三島の反時代性はそのまま折口と重なり合うためだろう。
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◎12/29(火)晴天
◆『天の夕顔』中河与一 新潮文庫 を読む。
昭和13年に発表された、ゲーテの『ウェルテル』に比較される浪漫主義文学の名作。
カミュ、荷風らに絶賛され、英、仏、独、米、中国、スペインの六カ国語に翻訳された。
20余年続いた人妻へのストイックな愛の物語。
稀有な恋愛のエピソードとしてはおもしろいのだが、それ以上のものはない。
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