「北辰(ほくしん)門」と刻まれた巨岩(左)。
古代中国では、北極星は北辰と呼ばれ天帝の化現した姿だと信じられていた。
反対側から眺めた「北辰門」。石の巨大さがわかるだろうか。
敷地面積15.1ha、園内の至るところに高さ数メートルもある巨石がゴロゴロと転がっている。数は有に百を超えるだろう。路傍の石ならぬ路傍の巨石が連なる風景は、巨人国に迷い込んだよう。星ヶ見公園は、空間の縮尺に変容をもたらす不思議な場所である。
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園の名称にもなっている「星ヶ見岩」は、高さ、幅ともに約20mもある巨大な花崗岩が重なり合ってできた岩山で、下方に岩の割れ目によってつくられた8畳ほどの石室がある。ここから空をのぞくと、昼間でも星が見えるという言いつたえから「星ヶ見岩」の名がつけられた。
石室から見上げる岩窓は北極星を望む方向にあり、そこに「妙見大菩薩」の石碑が立てられている。
周知のとおり妙見大菩薩は、北極星を神格化したものといわれ、中国における北辰信仰が、仏教と習合して 「妙見(みょうけん)信仰」 となった。北斗七星中の第七星が破軍星と呼ばれることから、中世には武士の守護神として敬われ地方の豪族たちによって広く信仰される。
星が見える岩。この古代の天文観測所を思わせる名前に、後世、妙見信仰が結びつけられと思われる。
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2006年4月18日撮影
石室から見上げる「妙見大菩薩」の碑
「ひょうたん池」側かな眺めた「星ヶ見岩」(写真左上部分)
「星ヶ見岩」。巨大すぎて部分しか撮影することができない
大きさ、形状といい「舟岩」の名がぴたりとあてはまる。
【公園案内板】